ブロックチェーン

イーサリアムがトークン化資産の6割超を占める理由:RWA市場の覇権構図

Token Terminalの最新データで、イーサリアム上のトークン化資産残高が2,062億ドルに達し、市場全体の61.4%を占めることが明らかに。前年比40%超の成長を支える要因を解説。


データで見るイーサリアムの圧倒的シェア

ブロックチェーンデータ分析プラットフォーム「Token Terminal」が2026年3月29日に公開したデータによると:

  • イーサリアム上のトークン化資産残高:**2,062億ドル**
  • 全体に占めるシェア:**61.4%**
  • 前年比成長率:**40%超**
  • RWA市場全体(全チェーン合算):**3,000億ドル超**
  • なぜイーサリアムが選ばれるのか

    1. スマートコントラクトの実績と成熟度

    イーサリアムは世界初のスマートコントラクトプラットフォームとして、10年以上の実績を持つ。ブラックロックやフランクリン・テンプルトンなどの大手金融機関が選ぶのは、この信頼性があるからだ。

    2. EVM互換チェーンの普及

    Polygon、Avalanche、Arbitrum、OptimismなどのEVM(イーサリアム仮想マシン)互換チェーンが普及し、イーサリアムエコシステム全体として機能している。国内のJPYCもPolygon・Avalanche・Ethereumの3チェーンで流通しており、実質的にイーサリアムエコシステム内にある。

    3. L2によるコスト低減

    レイヤー2ソリューションの発展により、高額だったイーサリアムのガス代が大幅に削減された。不動産ST・ステーブルコインの発行・移転コストが現実的な水準になっている。

    4. 機関投資家の信頼

    国際的な大手金融機関が複数参入している実績が、新規参入者に対してシグナルを発している。「大手が使っているから安心」という循環が起きている。

    日本への影響

    国内の不動産セキュリティトークンやJPYCもイーサリアムエコシステムを基盤としており、グローバルな流動性の恩恵を受ける位置にある。今後は:

  • DvP(同時履行)決済:JPYCなどのステーブルコインとSTの同時決済が可能になることで、24時間取引が実現
  • DeFi連携:グローバルな流動性プールへの接続で、国内STの価格発見機能が向上
  • クロスボーダー投資:外国人投資家が日本の不動産STに投資しやすくなる
  • 今後の競争構図

    イーサリアムが圧倒的シェアを持ちつつも、Solana・Avalanche・Stellarなどが機関投資家向けサービスでシェアを伸ばしている。RWA市場の拡大に伴い、各チェーンの競争が激化する2026年となりそうだ。