国内不動産ST市場が1兆円目前:RWAトークン化2026年最新動向

Progmat CEO齊藤達哉氏の分析によると、国内ST市場は2025年末に5,800億円/75案件に達し、2026年は1兆円/100案件超を見込む。海外RWA市場は全チェーン合算で3,000億ドル超に拡大。


国内ST市場:1兆円へ向けて加速

Progmat(プログマ)の代表取締役CEOである齊藤達哉氏によると、国内のセキュリティトークン(ST)市場はAuM(運用残高)ベースで2025年末に約**5,800億円・75案件**に達した。2026年には**1兆円・100案件超**が見込まれており、日本のデジタル証券市場は大きな節目を迎えようとしている。

不動産STが牽引する国内市場の特徴

国内ST市場の特徴は、証券会社に口座を持つ「マスリテール投資家」向けに発展してきた点にある。海外のST市場が認定投資家(プロ機関)中心で発展したのと対照的で、日本固有の強みとなっている。

不動産STは「不動産(Commodity)を受益証券発行信託というビークルを通じて証券化(Security)し、オンチェーンで管理する」スキームで機能している。2021年のST規制施行以降、着実に実績を積み上げてきた。

グローバルRWA市場:3,000億ドル超に拡大

Token Terminalのデータ(2026年3月30日)によると:

  • 全チェーン合算のRWA市場規模:3,000億ドル超
  • イーサリアム上のトークン化資産:**2,062億ドル**(全体の61.4%)
  • イーサリアム上のトークン化資産の前年比成長率:**40%超**
  • 海外ST市場(Stable Coin除くRWA)は2025年末時点で約**350億ドル(約5.4兆円)**。中心アセットはUS TreasuryやマネーマーケットファンドMMF。

    2026年の注目トレンド:「資本市場の本流」のオンチェーン化

    齊藤氏は「株式や投資信託、国債といった"資本市場の本流"のオンチェーン化が最大のトレンド」と指摘。NYSEやNasdaqなど米国の伝統的なプレイヤーもSTに参入し始めた背景には、米国でのGENIUS Act・Clarity Actなど規制の明確化がある。

    投資家が押さえるべきポイント

  • 「源泉」と「表章」の違いを理解する - トークンデータは価値の「表章」であり、実際の資産(源泉)との法的な紐づけが不可欠
  • 流動性を重視する - DeFiで担保として認められているRWAは最低限の流動性審査を通過している証拠
  • スキームを確認する - 海外のトークン化株式の中には、実際の株式との法的繋がりがない案件も存在
  • 今後の課題と期待

    ステーブルコイン(JPYC等)との「DvP(同時履行)」による24時間取引や、DeFi連携によるグローバルな流動性向上が次のステップ。2026年はオンチェーン決済手段と証券の融合が本格化する年になりそうだ。